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JXIVA例題

【例題1】 レミマゾラムについて正しいものをすべて選べ.

(1) 主に⾎液内のエステラーゼによって代謝される.
(2) ⽣理⾷塩⽔で溶解した 2 mg/ml のレミマゾラム溶液を酢酸リンゲル液に投与しても沈殿物は⽣成されない.
(3) ⼥性と男性では,背景因子が同⼀で,レミマゾラム投与履歴が同じであれば,⼥性の⽅が⾎中濃度は低くなる.
(4) フルマゼニルの半減期はレミマゾラムの半減期と同程度であるため,フルマゼニルを投与してレミマゾラムを拮抗した後に再鎮静は発⽣しない.
(5) ASA 分類2の標準体格の患者において,Masui モデルにより算出されたレミマゾラムの Context sensitive decrement time (CSDT)は,Marsh モデルにより算出されたプロポフォールの CSDT と概ね同程度である.


【例題2】 肥満患者(50 歳男性,164 cm,135 kg)の TIVAについて正しいものを 2 つ選べ.

(1) Diprifusor®による TCIに体重として除脂肪体重を⼊⼒すると過少投与となる.
(2) フェンタニル⾎中濃度のシミュレーションに⽤いる PKmass は実体重より⼩さい.
(3) TCI の濃度予測精度を示す Performance Error は予測濃度を実測濃度で除したものである.
(4) この患者の体重がさらに増えた場合,Minto のレミフェンタニル薬物動態モデルに共変量として含まれる除脂肪体重も増加する.
(5) レミフェンタニルを 0.25 µg/kg/分で投与する場合, Minto モデルによる効果部位濃度は体重が半分の患者(67 kg)にレミフェンタニル 0.25 µg/kg/分で投与する場合と同じである.


【例題3】70 歳男性,⾝⻑ 165cm, 体重 62kg.

 Diprifusor ®を⽤いたプロポフォール TCI(⽬標⾎中濃度 3 µg/mL),レミフェンタニル 0.3 µg/kg/分,およびロクロニウムによる TIVA 下に,開腹肝右葉切除術を⾏っている.⼿術開始 3 時間の時点で,出⾎量 1300 g であり, 輸液量は 2800 mL である.⾎圧 110/60 mmHg, ⼼拍数 70 /分, ⼼係数 3.5 L/m2/分(⿇酔開始時 3.8 L/m2/分),BIS 値 40.
 正しいものを 2つ選べ.

(1) 輸液による⾎液希釈により,プロポフォール効果部位濃度が低下する.
(2) ⾎中のアルブミン結合型のプロポフォール濃度上昇が原因で,BIS 値が低下する.
(3) 出⾎によるプロポフォールの体外への喪失はTCIの予測精度に大きく影響しない.
(4) 仮にプロポフォール⾎中濃度を実測すると,6 µg/mL 程度になっている可能性が⾼い.
(5) プリングル法が⾏われ,10 分後に BIS 値が 30 まで低下した場合,原因として肝⾎流量低下が最も疑われる.

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